それは西暦2004年のことだった。
宇宙ステーション「きぼう」にコンタクトを求めた正体不明の物体から瀕死の状態で宇宙人が助けられた。
極秘のうちに関東某県へと搬送された宇宙人は、自分の名を「チップ=セット」と名乗り、地球に危機が迫っていることを告げて絶命する。
事態を重く見た日本政府は関係機関及び国連へ働きかける。
一時処置として、世界を複数のブロックに分け、ブロックごとにIPRO(国際超法規救助隊)が創られた。
しかし、IPROが何をすべきかはまだ誰にも予見できないことであった。
関係機関が苦慮する中、日本支部の魔羅姿山(まらしやま)長官はチップ=セットの記憶情報をLSIに移植することに成功。
そして、比較的神経経路が似ているチャウチャウ犬にLSIをインプラントする。
チャウチャウ犬「=チップ」と共に敵の弱点について研究した魔羅姿山長官は、敵とは巨大人型ロボットでの戦闘が不可欠なことを確信。
日本支部内で独自研究チームを編成して、ロボットを始めとする各種兵器・対抗戦隊の研究を開始した。
そして2009年。流星群がヨーロッパに大量に降り注ぐ中、太平洋に巨大な流星が落下したと発表された。
そう、いよいよ敵が地球に現れたのだ。敵の名前は星雲女囚「ブラゾネス」。
銀河女囚刑務所から脱獄した死刑囚グループが、太陽系に一大犯罪コネクションを再興するため、地球に矛先を向けたのだ。
チップ=セットは脱獄時の混乱から命からがら逃げ出し、そして地球に重要な情報をもたらしてくれたのだった。
間もなく世界各地でブラゾネスの仕業と思われる怪異が続発した。
ここ日本でも……。
そして2010年4月。
時は来た。
魔羅姿山長官「野獸戰隊シバルカン!出動せよ!!」
彼女らの陰謀を撃ち砕き、地球に平和を取り戻すのだ!!
しかし、定員4名のシバルカンにはまだ1名の欠員があり、不完全なままでの発足であった……
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